枯木灘 中上健次

繁った木の梢は秋幸の短い髪に触れ、秋幸は自分の頭を撫ぜる女の手を思い出し、突然体が鳥肌立つのを感じた。手は髪を撫ぜたのだった。脚は脚にからまり、胸はいまひとつの胸に重なりあったのだった。血管を腫れあがらせる血を自分の体から絞り出したい、と秋幸は思った。(本文より抜粋)
2009年01月09日

繁った木の梢は秋幸の短い髪に触れ、秋幸は自分の頭を撫ぜる女の手を思い出し、突然体が鳥肌立つのを感じた。手は髪を撫ぜたのだった。脚は脚にからまり、胸はいまひとつの胸に重なりあったのだった。血管を腫れあがらせる血を自分の体から絞り出したい、と秋幸は思った。(本文より抜粋)
2009年01月09日