肉体の迷宮 谷川渥

この弁証法的転換を、谷崎は『闇の理法』と呼ぶ。『陰翳礼賛』は、いうなれば『闇の理法』の書である。それは負を正とするところの屈折した美意識の産物にほかならない。
黒い髪も鉄漿(おはぐろ)も眉毛を剃り落とすことも、あるいは玉虫色に光る青い口紅をつけることも、女の『白い顔』を生み出すための『闇の理法』である。(本文より抜粋)
Permalink 2009年05月15日
ブエノスアイレス午前零時 藤沢周

また、嗅いだことのない香水のにおいがして、頭の芯が小さく揺れるのをカザマは感じた。ストーブの感震装置についている鉄の塊が頭の中に見えていたかと思うと、ミツコが『怖いわ、、、、、』と呟く。(本文より抜粋)
Permalink 2009年05月01日

