肉体の迷宮 谷川渥

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この弁証法的転換を、谷崎は『闇の理法』と呼ぶ。『陰翳礼賛』は、いうなれば『闇の理法』の書である。それは負を正とするところの屈折した美意識の産物にほかならない。
 黒い髪も鉄漿(おはぐろ)も眉毛を剃り落とすことも、あるいは玉虫色に光る青い口紅をつけることも、女の『白い顔』を生み出すための『闇の理法』である。(本文より抜粋)

2009年05月15日